風鈴



チリーン




チリーン




窓辺に揺れる風鈴
そよそよと吹く風
外には夕闇が迫っている。
「いい音だねぇ。」
部屋の中でもたれ合いながら風鈴を眺める。
部屋の中に響く澄んだ音色。
「そうだなぁー。」
ゆったりとした時間が流れていく。
先日二人で行った夏祭りでふと見つけた風鈴の屋台。
荷台に吊るされたたくさんの風鈴。
どれも美しく綺麗な音色。
伸吾は最初風鈴には珍しいバラを選んだ。
そして僕はひまわり。
僕にとって伸吾はひまわりだから。
伸吾に理由を聞いたら、
「充流みたいだから。」
だって。
僕ってバラ?
どこが?なんて思ったりして。
結局その中から選んだのは金魚がかれた風鈴。
何でって?
それは、
「僕達みたいだね。」
風鈴に描かれた二匹寄り添って泳ぐ赤い金魚。
オレンジの空を泳ぐ。
「違う。」
思ってもみない伸吾の返事に驚く。
違う?
現に今寄り添ってるよ?
泳いでないから?
「違う?」
伸吾の思いがよめず聞き返す。
金魚じゃないからなんて言わないよね伸吾?
「俺らは夏だけで終わらないだろ?だから違う。」
伸吾の言葉が心に響く。
きっと、どんな美しい音色も伸吾の言葉には勝てない。
そうだね、もうすぐ夏が終わるね。




リーン






リーン




風に揺れる風鈴


夏の終わりを惜しむように
澄んだ音色を響かせる




夏の終わり


でも僕らは


終わらない






この先ずっと


君と一緒に


恋の音色を


奏で続ける





fin

post script
雪猫様からのあとがき

あ~ちゃん様へ相互リンクのお礼です。充×伸です(たぶん)テーマは風鈴です。
一応夏の終わりと言うことで。ほとんど話してませんね(汗)これじゃー解説じゃん!!!
こんな駄文ですが、よろしければお持ち帰り下さい。

管理人より返礼の言葉

うわ~い!充伸だぁ!(感涙)嬉しくて小躍りしております。
雪猫様、ありがとうございました!